第24話『END OF THE PROLOGUE』
レイフとともに行く決意をしたのか。一緒に船に乗っているトルフィン。しかし異変に気づいて、アシェラッドのもとへ向かいます。政治側ではアシェラッドが一芝居をうち、「狂人」のふりをします。王を殺し、周りのひとびとも殺し、床には血の絨毯が出来上がっておりました。
祖国を戦場にするのも、クヌートの命を差し出すのも断って、彼は別の選択をみずから選んだのです。
クヌート殿下に自分を殺させることで、殿下の権威も確立させました。
いままでも、そして最終話でも“何も知らない”トルフィン。いろいろ世界を見てきたはずなのに、ただ目先の“復讐”ばかりを見つめておりました。
「自分が殺す」はずだったアシェラッドがクヌートによって殺されて、恋人か何かのように心配して駆け寄ります。
止血をしようにも、血は止まりません。アシェラッドに「とどめを刺せ」と言われても、「こんな形は違う」と刃をつきたてはしませんでした。
最後に「本当の戦士を目指せ」と言い残して、アシェラッドは息絶えました。
クヌートに刃を向けるも、周りにいるひとびとにとらえられてしまいます。どこかへ連れて行かれているさなか、父の形見である短剣が手からすべり落ちました。
短剣には“これまでの内容”が駆け抜け、床に落ちた刹那に場面が変わります。雪山に登っているのは、未来のトルフィンでしょうか。
三つ編みの少女。嵐の中を進む船の中、けわしい表情の茶髪の男。……そして、エンディングが流れました。
全体感想
一本の映画を見終わったかと、錯覚するほど濃密で重厚な話でした。でも「プロローグ」なんですよね。長いプロローグ。「お前に敵はいない」「本当の戦士に武器などいらぬ」
トルフィンの父の言葉は、物語終盤になっても耳から離れなかったですね。もう回想でしか出てこないのに。
作画は終始、安定しておりました。戦闘シーンの作画も、いっさい妥協しておりませんでしたね。さすが、というべきでしょうか。
しかも最終話のラスト。これからさきのシーンを、見せるにくい演出。
続編が気になってしまうではございませんか。