あらすじ
~全ての少女アニメの原点がここにある!!~
20世紀初頭のヨーロッパ。孤児院で育ち、みなしごだと信じていた主人公ナージャであったが、ある日「お母さんは生きているかもしれない」と告げられる。手がかりは形見のブローチと日記帳、そして舞踏会で母親が始めて着たというドレス…
旅芸人一座「ダンデライオン」の一員として世界各国を巡りながら、日記帳に記された母を知る人々を訪ねていく「明日=未来」を見つめる少女ナージャの恋と冒険・笑いと涙の物語。
(「公式サイト」より)
感想
公式のYouTubeチャンネルにて、毎週水曜日に配信されていたのを毎週追っていたので1年かけて見切りました。放送当時は家族は見ていたものの、横目でちらちらと見る程度だったので"ほぼ"初見での視聴になります。
女児向けですが魔法や便利アイテムが出てくるわけではないので、主人公は裸一貫でたくましく身分社会を生きていきます。もしかすると、それが子どもには刺さらなかったのかもしれませんね。
そして"身分差"。子ども向けであるはずなのに、"身分格差"を色濃く描いています。あと逆ハーレム。主人公ナージャがとにかく、いろいろな男に惚れられていきます。別にいいんだけどさ、それが受けるのって"もう少し"大人なお姉さんだと思うんですよ。いまなら深夜で放送すれば、流行っていたかもしれませんね。
声優陣も豪華なんですよ。メインヒーローである男キャラクターを斎賀みつきさん。主人公に惚れはしないけど、好意的に接してくれるキャラクターに津田健次郎さんや鈴村健一さんといった今で言うイケボ(=イケメンボイス)声優さんが演じていらっしゃるんですね。なので声優さん目当てで見るのも、ありですぞ。
ストーリーの方にも触れておくと、主人公は「実は公爵家の娘」でした。ですが主人公は公爵家の跡取りとなるのを拒んで、「ダンデライオン一座の踊り子に戻りました」終わり。ちょっと「ええ……」となってしまいました。戻るんかい! と、突っ込まずにはいられませんでしたね。
恋愛面でも「誰も選ばずに」終わってます。なんだろ、消化不良感。もとから"もう少し大人なお姉さん向け"にしていれば、この消化不良も解消されていたのかな? と。放送期間は1年ありましたから。
善くも悪くも"女児向け"であるのに、縛られてしまっている感がぬぐえなかった作品。突っ込みどころはあったものの、個人的には念願だった本作を見られて大満足です。
女児向けだからと、侮るなかれ。身分格差のような時代考証がしっかりしている作品や逆ハーレムが好きな方。試しに見てみては、いかがでしょうか。