小説投稿サイト「小説家になろう」で人気を誇る『悪役令嬢もの』
主人公が乙女ゲームの悪役令嬢に生まれ変わるジャンルの作品。
この中における“乙女ゲーム”としての主人公(つまりはプレイヤーキャラ)も出てきます。
その“プレイヤーキャラ”の性格は、最悪なのが多いです。全部とは言いません。だいたいは物語の主人公を、おとしめてきます。
そこから成り上がったり、報復したり。あるいは主人公を振った男キャラよりも、さらに身分も地位もある男キャラが出てきて溺愛される系もあります。
作品によって、さまざまですね。
逆にちまたにある乙女ゲームよろしく、いいプレイヤーキャラの場合もございます。ですが今回は、それを除外しておきますね。
今回は主人公をおとしめて、婚約者を奪う作品におけるプレイヤーキャラの性格のお話をします。
結論から言いますと、典型的な“カバートアグレッション”です。
記事『「この音とまれ!」-新キャラと隠された攻撃性』 でも書いた話ですね。
常套句が「○○さんが君のことを××って言ってたよ」「言っちゃ不味かったのかな」になります。
「××」の部分が真実であろうとなかろうと、こうやって相手をあやつろうとするのです。
そして人は本人の言葉よりも、第三者の言葉を信じやすい。だから主人公の婚約者殿は、プレイヤーキャラにいいように操られているわけですね。
ここで元独裁官ガイウス・ユリウス・カエサルの言葉を拝借しましょう。
「人間とは噂の奴隷であり、しかもそれを、自分で望ましいと思う色をつけた形で信じてしまう」
〈参考〉